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1 1.1 はじめに
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3 この解説書は、Wnn4の日本語処理について述べたもので、オペレータ
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4 マニュアル、およびプログラマーズマニュアルとしての位置付けのもとに作成
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5 されている。
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7 1.2 特徴
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9 (1) ユーザが変更可能な n文節最大法による文章一括かな漢字変換
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11 n文節最大法の 'n' の値と、「最大」を求める評価関数の係数を変更すること
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12 ができる。
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14 (2) オートマトン方式による再定義可能なローマ字かな変換
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16 ローマ字かな変換の仕方は、変換表形式で記述するので、表を変更するだけで好
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17 みの変換に変えることができる。
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19 (3) 豊富な辞書群
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21 約5.5万語の基本辞書の他に、単漢辞書と固有名詞辞書および専門語辞書として
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22 事務用語辞書と情報処理辞書をシステム辞書として用意している。
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23 また、パブリック辞書として約2.2万語の基本辞書の他に、単漢辞書、地名辞書、
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24 人名辞書、接頭接尾語辞書、人名地名以外の固有名詞辞書、情報処理辞書、記号の
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25 一般呼称辞書、特殊語辞書もシステム辞書として用意している。
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28 1.3 概説
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30 Wnnのかな漢字変換はデーモン方式によって実現されている。この
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31 デーモン(jserver:日本語マルチクライアントサーバ)にアクセスする方法として、
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32 標準インタフェースによる方法とライブラリによる方法とが用意されている。
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33 標準インタフェースによる方法は、アプリケーションプログラムから見ると、単に
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34 read のシステムコールにより、日本語入力ができるということである。しかし、この
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35 場合、かな漢字変換のオペレータインタフェース −− 変換行の画面の位置、次候補
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36 漢字の表示/選択の方法、1回に変換できるかな文字数など −− は、システムで固
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37 定的に決まってしまう。
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38 一方、ライブラリによる方法では、デーモンにアクセスする、いくつかのライブラ
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39 リ関数を利用して、アプリケーション側でかな漢字変換ルーチンを書くことになる。
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40 オペレータインタフェースにかかわる部分も、アプリケーションプログラムに委ねら
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41 れるのでフレキシブルなかな漢字変換ルーチンが実現できる。
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