view Wnn/manual/2.env/wnn/uumkey @ 23:e1aadb6dcbd4

- fixed the build rule for build_stamp.h. keywords in template for hg tip should surrounded by curly braces instead of hash marks. - fixed usage of libtool in building jlib.V3. newer libtool does not work without mode specifier. - replaced some libtool related files. (should remove these?)
author Yoshiki Yazawa <yaz@honeyplanet.jp>
date Fri, 23 Jan 2009 16:36:13 +0900
parents bbc77ca4def5
children
line wrap: on
line source




UUMKEY( )           UNIX Programmer's Manual            UUMKEY( )



名称

     uumkey              かな漢字変換フロントエンドプロセッサ(uum(1))キーバインド定義ファイル

形式

     /usr/local/lib/wnn/ja_JP/uumkey (デフォルト)

機能

     uumkey は、日本語入力時のキーの設定ファイルである。各ユーザ
     が uumkey を設定することで、ユーザ独自のキー操作が可能である。
     ';' あるいは ':' で始まる行は、コメントになる。

機能外エントリ


     include <uumkey ファイル名 >
             指定されたファイルを基にキーバインド設定を行う。これ
             と、二重に設定した時には後のものを優先する。例えば、
             デフォルトの uumkey の1部だけを変更して使いたい時、
             デフォルトの uumkey を include してから異なる部分だ
             けを書けば良い。

     unset < 機能エントリ名 >
             指定エントリに対する既設定を取り除く。

機能エントリ設定形式

     機能名    キーコード  [ キーコード ....]

     キーコードの表記の仕方は、 .8 進、 10 進、 16 進数が使用でき
     C のそれに準じる。また、コントロールコードについては、次のよ
     うな略記法が使用できる。

       CTRL A   --->  ^A

     henkan_off の機能だけは、一つのキーコードに対してしかセット
     出来ない。その他は、1つの機能に対してコードを最大 10 個まで
     書くことが出来る。同じ機能を2度セットした場合には後のものが
     優先される。即ち、1つの機能を複数のキーにバインドする時は、
     1度に設定しなくてはならない。ただし、同じモードで作動する複
     数の機能を同じキーにバインドすることはできない。この条件の元
     で1つのキーに複数の機能をバインドすることができる。

機能エントリ

     uum には、以下に挙げる10個のモードがある。各機能エントリ名
     の右にある数字は、その機能が作用するモード番号を表わしている。
     モードによって機能が異なる場合は、

      モードを表す数字列 : 機能説明

     として、モードごとの機能を説明している。

       0: 変換後の変換結果を修正しているモード
       1: 変換前の文字を入力しているモード
       2: 変換後に文節の長さを伸ばしたり、縮めたりしているモード
       3: バッファーに何も文字が入っていないモード
       4: カーソルを動かしながら、何か候補を選択する時のモード (
     すなわち、次候補選択や、ユーティリティーモード、登録時の品詞
     や辞書を選択する時のモード )
       5: 単語登録時に、漢字の範囲を設定している時のモード
       6: 単語登録時の読み入力や、辞書追加の時の辞書名などの文字
     列を入力している時のモード
       7: 単語検索のモード
       8: 辞書検索のモード
       9: インスペクトのモード

     エントリ名の最後に "_e" が付いたエントリは、 "_e" が付いてい
     ない同じ名前のエントリと同じ機能がバッファーが空の状態 ( モ
     ード 3) においても作動する。 rubout の働きをするキーの設定は、
     uum を起動した tty の erase 文字の設定に従う。

     以下に設定できるエントリ名とその機能を説明する。


     henkan_on               0123456789
             変換モードの on/off を変更する。変換モード、 uum の
             モードに関わらずバインドされる。

     quote_keyin             0123456789
             次の入力文字をクオートする。変換モード変更文字も対象
             になる。変換モード、 uum のモードに関わらずバインド
             される。

     henkan_on にバインドされたコードを入力するための非常手段とし

             用意されている。

     send_string             012
             変換行内の文字列に、この機能がバインドされているコー
             ドを付け加えた文字列を、アプリケーションに送る。

     kakutei         012
             変換行内の文字列をアプリケーションに送る。

     forward_char            01256
             156 : 1文字右へ進む。 0 : 1文節右へ進む。 2 : 反転
             している部分を仮名のままにして、それ以降を連文節変換
             して、一つ右の文節に移る。

     backward_char           01256
             1 : 1文字左へ戻る。だたし、一度変換して途中から解除
             してある状態で、カーソルが解除してある部分の一番左に
             ある状態でこの機能が呼ばれると、連文節変換をしてから
             一つ左の文節に移る。 56 : 1文字左へ戻る。 0 : 1文
             節左へ戻る。 2 : 反転している部分を仮名のままにして、
             それ以降を連文節変換して、一つ左の文節に移る。

     goto_top_of_line        01256
             1256 : 行の先頭の文字へとぶ。 0 :  行の先頭の文節へ
             とぶ。

     goto_end_of_line        01256
             1256 : 行の後端の文字へとぶ。 0 :  行の後端の文節へ
             とぶ。

     delete_char_at_cursor           156
             カーソルの位置の文字消去。

     kaijo           02
             注目している文節以降の変換された文字列を、変換される
             前の状態に戻す。

     henkan          1
             連文節変換を行う。

     tan_henkan      1
             小文節1文節として単文節変換を行う。

     tan_henkan_dai  1
             大文節1文節として単文節変換を行う。

     nobi_henka      2
             文節の伸ばして縮みをしている時には、反転している部分
             を小文節として単文節変換して、それ以降を連文節変換す
             る。

     nobi_henka_dai  2
             文節の伸ばして縮みをしている時に、反転している部分を
             大文節として単文節変換して、それ以降を連文節変換する。

     jikouho         0
             小文節として次候補を出す。

     jikouho_dai             0
             大文節として次候補を出す。

     zenkouho        0
             小文節として前候補を出す。

     zenkouho_dai    0
             大文節として前候補を出す。

     select_jikouho          0
             小文節として次候補一覧を出す。

     select_jikouho_dai      0
             大文節として次候補一覧を出す。

     kana_henkan     1
             漢字かな変換を行なう。

     kill            156
             カーソル以降(カーソル位置を含む)の文字列を消去して、
             キルバッファーに蓄える。

     yank            156

     yank_e          1356
             キルバッファーの内容を、カーソルの位置に挿入する。

     bunsetu_nobasi          02
             文節の長さを1文字長くする。

     bunsetu_chijime         02
             文節の長さを1文字短くする。

     jisho_utility           012

     jisho_utility_e         0123
             辞書関係の操作を行うモードに入る。

     touroku         012

     touroku_e       0123
             単語登録を行うモードに入る。

     sainyuuryoku            1

     sainyuuryoku_e          13
             前に入力されたかな文字列に置き換える。

     kuten           156

     kuten_e         1356
             区点入力を行うモードに入る。

     jis             156

     jis_e           1356
             JISコード入力を行うモードに入る。

     redraw_line             012456789

     redraw_line_e           0123456789
             変換行の書き直しを行う。

     previous_history                1

     previous_history_e              13
             ヒストリに蓄えられている1つ前の文字列に置き換える。

     next_history            1

     next_history_e          13
             ヒストリに蓄えられている1つ後の文字列に置き換える。

     touroku_mark_set        5
             登録時に、登録する文字列の始まりの位置及び、終わりの
             位置を指定する。なお、終わりの位置を始めの位置と同じ
             場所で指定した時 ( 即ち、長さ 0 で指定した時 ) は、
             登録の始まり位置を指定するモードに戻る。

     touroku_return          6
             登録時の読みなどの文字列を入力している時に、文字列入
             力の終わりを示す。

     quit            456789
             変換文字列を入力したり、変換したりする以外のモードに
             はいっている時、 ( 次候補一覧や、登録など、モード 4 、
             5 、 6 、 7 、 8 、 9) そのモードから抜ける。

     touroku_jump_forward            5
             登録時に、カーソルを一文節だけ先に飛ばす。

     touroku_jump_backward           5
             登録時に、カーソルを一文節だけ後ろに飛ばす。

     change_to_insert_mode           0
             変換された文字列を、もう一度編集できる状態にする。こ
             の後、変換された漢字は、かなには戻せない。

     quote           1

     quote_e         13
             次の入力文字が、 henkan_on 以外の文字なら、それを
             quote する。即ち、次の入力文字を、ローマ字かな変換に
             通さずに、バインドされている機能があってもそれを呼ば
             ずに変換行に入れる。

     forward_select          4789
             4 : 次候補など候補を選択するモードで、反転部分を右に
             動かす。 789 : 辞書検索などの時に、1行に入らない場
             合に、スクロールする。

     backward_select         4789
             4 : 候補を選択するモードで、反転部分を左に動かす。
             789 : 辞書検索などの時に、1行に入らない場合に、逆ス
             クロールする。

     next_select             4789
             4 : 次候補など候補を選択するモードで、次の画面に移る。
             789 : 辞書検索などの時に、次の行に移る。

     previous_select         4789
             4 : 次候補など候補を選択するモードで、前の画面に移る。
             789 : 辞書検索などの時に、前の行に移る。

     linestart_select        4789
             4 : 次候補など候補を選択するモードで、画面の先頭に移
             る。 789 : 辞書検索などの時に、一行に入らない場合に
             最初の画面に移る。

     lineend_select          4789
             4 : 次候補など候補を選択するモードで、画面の最後に移
             る。 789 : 辞書検索などの時に、一行に入らない場合に
             最後の画面に移る。

     select_select           4789
             4 : 次候補など候補を選択するモードで、どれか候補を選
             んでそのモードから抜ける。 789 : 辞書検索などの時に、
             どれか候補を選んでそのモードから抜ける。

     send_ascii_char         0123456789
             それ以降バッファが空の時にアスキ文字が入力された時に、
             それをバッファに取らないようにする。

     not_send_ascii_char             0123456789
             それ以降バッファが空の時にアスキ文字が入力された時に、
             それをバッファに取るようにする。

     pop_send_ascii_char             0123456789
             それ以降バッファが空の時にアスキ文字が入力された時の
             動作を前の状態に戻す。

     toggle_send_ascii_char          0123456789
             それ以降バッファが空の時に ascii 文字が入力された時
             の動作をその時の動作と反対にする。

     quote_send_ascii_char           3

     send_ascii_char モードの時で、バッファが空の時に次の ascii
             文字
             をバッファに取る。それ以降のバッファが空の時にはバッ
             ファに取らないようにする。

     reconnect_jserver               012456789
             jserver との再接続を行う。

     inspect                 0
             辞書引きを行う。

     sakujo_kouho            0
             候補の削除を行う。

     del_entry               78
             辞書のエントリ , 辞書を削除する。

     use_entry               78
             辞書のエントリ , 辞書の使用を中止 / 再開する。

     hindo_set               7
             辞書のエントリの頻度を数値で設定する。

     ima_bit                 7
             辞書のエントリの今使ったよビットを ON/OFF する。

設定例

       ; Commands                  Codes

       forward_char                ^F 0x90
       jikouho                     ^N 0x92 ^W 0x9E
       ;yank                       ^Y
       yank_e                      ^Y
       select_select               32 ^J ^M 0x9E 0x9F

使用上の注意事項

     変換モード OFF とは一時的に uum を切り離したのと同じ効果を上
     げるもので、ローマ字かな変換オートマトンも同時に切り離される。
     コードとして取ることのできる数は、 0 以上 256 未満の整数で、
     表記法については上に述べた通り。これには、キーボードで発生で
     きるものと、そうでないものとがあるが、発生できるものはそのま
     まコードを書くことができる。発生できないもの (128 以上の整数
     等 ) を使用する場合は、キーコード変換 (cvt_key_tbl(4) 、ある
     いはローマ字かな変換オートマトンでそのコードを発生させる必要
     がある。

     henkan_on エントリに設定するコードには、キーコード変換の出力
     コードは書けない。

関連項目

     uum(1), uumrc(4), cvt_key_tbl(4), オートマトン(3)



Printed 12/1/92          28 January 1992                        6