view Wnn/manual/1.intro/Intro1 @ 10:fc3022f61fc7

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author Yoshiki Yazawa <yaz@cc.rim.or.jp>
date Fri, 21 Dec 2007 17:23:36 +0900
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1.1 はじめに

      この解説書は、Wnn4の日本語処理について述べたもので、オペレータ
    マニュアル、およびプログラマーズマニュアルとしての位置付けのもとに作成
    されている。

1.2 特徴

   (1)  ユーザが変更可能な n文節最大法による文章一括かな漢字変換

       n文節最大法の 'n' の値と、「最大」を求める評価関数の係数を変更すること
     ができる。

   (2)  オートマトン方式による再定義可能なローマ字かな変換

       ローマ字かな変換の仕方は、変換表形式で記述するので、表を変更するだけで好
     みの変換に変えることができる。

   (3)  豊富な辞書群

       約5.5万語の基本辞書の他に、単漢辞書と固有名詞辞書および専門語辞書として
       事務用語辞書と情報処理辞書をシステム辞書として用意している。
       また、パブリック辞書として約2.2万語の基本辞書の他に、単漢辞書、地名辞書、
       人名辞書、接頭接尾語辞書、人名地名以外の固有名詞辞書、情報処理辞書、記号の
       一般呼称辞書、特殊語辞書もシステム辞書として用意している。


1.3 概説

      Wnnのかな漢字変換はデーモン方式によって実現されている。この
    デーモン(jserver:日本語マルチクライアントサーバ)にアクセスする方法として、
    標準インタフェースによる方法とライブラリによる方法とが用意されている。
      標準インタフェースによる方法は、アプリケーションプログラムから見ると、単に
    read のシステムコールにより、日本語入力ができるということである。しかし、この
    場合、かな漢字変換のオペレータインタフェース −− 変換行の画面の位置、次候補
    漢字の表示/選択の方法、1回に変換できるかな文字数など −− は、システムで固
    定的に決まってしまう。
      一方、ライブラリによる方法では、デーモンにアクセスする、いくつかのライブラ
    リ関数を利用して、アプリケーション側でかな漢字変換ルーチンを書くことになる。
    オペレータインタフェースにかかわる部分も、アプリケーションプログラムに委ねら
    れるのでフレキシブルなかな漢字変換ルーチンが実現できる。